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警察官採用試験の難易度は?
毎年多数の受験者がいる警察官採用試験。実は出題される問題自体は、ほかの公務員試験と比較してもそれほど難しくないと言われています。
しかし合格率は毎年低いというデータがあります。学歴の区分や性別によって採用人数に違いがあるため一概には言えませんが、難易度は決して低くはないでしょう。
【目次】
警察官の難易度が高いと言われる理由
特に難易度を高めている要因は、その倍率にあります。各都道府県の警察官採用試験の倍率は例年5〜10倍以上と高い水準をキープしており、人気の職業であることが伺えます。
男性
分類 |
受験者数 |
合格者数 |
合格倍率 |
---|---|---|---|
T類 |
9502 |
1816 |
5.2倍 |
V類 |
2559 |
451 |
5.7倍 |
女性
分類 |
受験者数 |
合格者数 |
合格倍率 |
---|---|---|---|
T類 |
2565 |
305 |
8.4倍 |
V類 |
813 |
132 |
6.2倍 |
また、警察官特有の評価基準も難易度を高めている要因と言えるでしょう。単純に学力だけでなく、
- 体力試験
- 身体検査
- 面接試験
- 資格による加点要素
など『人物像』や『体力面』も重視される試験です。
学力・体力・精神力の3つが揃って、初めて警察官採用試験に合格できます。国家公務員警察官ほどではないにしても、警察官採用試験は決して簡単ではありません。
平成28年度・警察官採用試験の合格倍率は?
では各都道府県の警察官採用試験の合格倍率はどのようになっているでしょうか?代表的な地域の合格倍率をみてみましょう。
北海道
第1回
区分 |
受験者数 |
合格者数 |
合格倍率 |
---|---|---|---|
男性A |
1207 |
206 |
5.9倍 |
男性B |
827 |
71 |
11.6倍 |
女性A |
390 |
56 |
7.0倍 |
女性B |
185 |
31 |
6.0倍 |
第2回
区分 |
受験者数 |
合格者数 |
合格倍率 |
---|---|---|---|
男性A |
438 |
55 |
8.0倍 |
男性B |
1061 |
175 |
6.1倍 |
女性A |
86 |
16 |
5.4倍 |
女性B |
325 |
64 |
5.1倍 |
宮城県
区分 |
受験者数 |
合格者数 |
合格倍率 |
---|---|---|---|
男性A |
452 |
105 |
4.3倍 |
男性B |
243 |
60 |
4.1倍 |
女性A |
106 |
21 |
5.0倍 |
女性B |
81 |
21 |
3.9倍 |
神奈川県
第1回
区分 |
受験者数 |
合格者数 |
合格倍率 |
---|---|---|---|
男性A |
1276 |
197 |
6.5倍 |
男性B |
887 |
82 |
10.8倍 |
女性A |
331 |
47 |
7.0倍 |
女性B |
212 |
34 |
6.2倍 |
第2回
区分 |
受験者数 |
合格者数 |
合格倍率 |
---|---|---|---|
男性A |
438 |
55 |
8.0倍 |
男性B |
1061 |
175 |
6.1倍 |
女性A |
86 |
16 |
5.4倍 |
女性B |
325 |
64 |
5.1倍 |
愛知県
第1回(警察官Aのみ)
区分 |
受験者数 |
合格者数 |
合格倍率 |
---|---|---|---|
男性A |
1248 |
293 |
4.3倍 |
女性A |
360 |
57 |
6.3倍 |
第2回(警察官A・B)
区分 |
受験者数 |
合格者数 |
合格倍率 |
---|---|---|---|
男性A |
400 |
62 |
6.5倍 |
男性B |
603 |
163 |
3.7倍 |
女性A |
94 |
12 |
7.8倍 |
女性B |
199 |
30 |
6.6倍 |
大阪府
第1回
区分 |
受験者数 |
合格者数 |
合格倍率 |
---|---|---|---|
一般選考・男性 |
3807 |
653 |
5.8倍 |
一般選考・女性 |
733 |
89 |
8.2倍 |
自己推薦・男性 |
190 |
47 |
4.0倍 |
自己推薦・女性 |
90 |
26 |
3.5倍 |
第2回
区分 |
受験者数 |
合格者数 |
合格倍率 |
---|---|---|---|
一般選考・男性 |
1146 |
280 |
4.1倍 |
一般選考・女性 |
264 |
64 |
4.1倍 |
自己推薦・男性 |
101 |
18 |
5.6倍 |
自己推薦・女性 |
74 |
16 |
4.6倍 |
広島県
区分 |
受験者数 |
合格者数 |
合格倍率 |
---|---|---|---|
男性A |
650 |
101 |
6.4倍 |
男性B |
417 |
28 |
14.9倍 |
女性A |
228 |
21 |
10.9倍 |
女性B |
104 |
10 |
10.4倍 |
第2回
区分 |
受験者数 |
合格者数 |
合格倍率 |
---|---|---|---|
男性A |
227 |
16 |
14.2倍 |
男性B |
300 |
39 |
7.7倍 |
女性A |
56 |
8 |
7.0倍 |
女性B |
70 |
10 |
7.0倍 |
福岡県
警察官A・第1回
区分 |
受験者数 |
合格者数 |
倍率 |
---|---|---|---|
男性A |
1228 |
145 |
8.5倍 |
女性A |
353 |
32 |
11.0倍 |
警察官A・第2回
区分 |
受験者数 |
合格者数 |
倍率 |
---|---|---|---|
男性A |
487 |
56 |
8.7倍 |
女性A |
107 |
14 |
7.6倍 |
警察官B
区分 |
受験者数 |
合格者数 |
倍率 |
---|---|---|---|
早期採用男性B |
1006 |
28 |
35.9倍 |
男性B |
973 |
103 |
9.4倍 |
女性B |
244 |
30 |
8.1倍 |
倍率を合格率に直すと?
このように、各都道府県ともに倍率は高くなっています。受験者の学力・体力によるので単純計算はできませんが、この倍率を合格率に直すと
- 倍率4倍=合格率 25%
- 倍率5倍=合格率 20%
- 倍率7倍=合格率約14%
- 倍率10倍=合格率 10%
くらいの割合で計算できます。
合格率に関していえば、これといった傾向が無いのも特徴。『〇〇の時期なら合格しやすい』とか『AよりBの方が合格しやすい』などが当てはまらず、年度や地域による差が大きいのです。
小手先で突破する方法を考えるより、正々堂々勝ち抜く覚悟が必要でしょう。
採用予定枠より多くなることも
警察採用試験には毎年『採用予定人数』というものが定められています。そのため、単純に試験もクリアして体力もあって…となっても、全員が合格となるわけではありません。上位の人が優先して採用されます。
しかし諦めてはいけません。この『採用予定』はあくまでも予定なので、優秀な人が多い年度についてはそれ以上に採用枠を増やすこともあります。
例:平成28年度の神奈川県警合格者数
第1回試験の警察官A(大卒程度)の採用予定人数は140名となっていましたが、最終合格は197名。なんと50名以上多く合格者を出した年もありました。
ちなみに第2回試験は予定数100名に対し、最終合格者は96名。若干の調整があった可能性はありますが、ほぼ予定通りの採用数となっています。
もちろん毎年増やしているわけではありませんが、優秀な人材であれば採用試験に合格できるということが言えるでしょう。
警察官の合格率アップのために!
警察官採用試験の合格率を少しでも上げるためには、
それぞれの精度を高めておく必要があります。特に筆記試験や体力試験については『ふるい』にかける第一関門となりますので、まずは確実に突破しておきたいところでしょう。
筆記試験は『苦手を無くす』
筆記の教養試験は五肢択一式、つまり5つの中から正しいもの(又は間違っているもの)を選ぶ問題です。ここで一定以上の点数を取れないと2次試験に進むことはできません。
合格基準のボーダーラインについては各都道府県が公表していませんが、
- 満遍なく点数を取れていること
- 点数が上位で他の受験者より高いこと
- 論文試験をキチンと書けていること
などは1次試験の合格率アップのポイントとなりそうです。
試験範囲は社会科学・人文科学・自然科学・文章理解・判断推理・数的推理など多岐にわたりますので、点数を大きく落とすような苦手分野は早めに潰しておきましょう。
資格が加点要素になる
各都道府県により違いがありますが、実務資格や語学、武道の段位により1次試験の点数に加点措置が講じられることがあります。警察官採用試験の申込時に、証明できるようにしておきましょう。
- 柔道(講道館柔道初段以上)
- 剣道(全日本剣道連盟初段以上)
- 語学(英語、中国語、韓国語、ロシア語、その他)
- 日商簿記検定(3級以上)
- 情報処理(ITパスポート、基本情報技術者)
- スポーツ全国大会の出場歴
など
このほか地域によっては、例えば海に面した県なら海技士免許や小型船舶操縦士免許、救命救急士といった資格が加点要素になっているようです。
※これらは一例です。加点となる資格は各都道府県により異なりますので、必ず各都道府県警察の採用案内を確認してください。
体力試験の対策
体力試験・検査は各都道府県により若干の違いがありますが、主に
- 腕立て伏せ
- 腹筋(上体起こし)
- 反復横跳び
- シャトルラン
- 握力測定
- 立ち幅跳び
- 長座体前屈
などが行われます。『100m走を〇〇秒以内』や『重量挙げ〇〇kg以上』のような筋力特化の試験ではなく、基礎体力を測られるものが多いです。
そのため今からできる体力試験対策なら、ランニングは最低限やっておきましょう。毎日決まったルートでよいので、勉強の合間に30分走る…というのを繰り返しておくと体力づくりに役立ちます。
ランニングは試験突破後の警察学校でも毎日行われますし、実際に警察官になってからも基礎体力が必要になります。自分の体力に合わせ、徐々に強度を上げて合格率を高めていきましょう。
面接対策は十分に
面接試験は多くの場合2次試験で行われます。地域によっては1次試験・2次試験ともに面接を実施する場合もありますので、おろそかにはできません。
特に見られるのは人物面です。いくら学力・体力ともに優秀でも、警察官としての資質が無いと見られればここでふるい落としにされるので、しっかり対策して合格率を上げておきましょう。
よく聞かれる内容は、
- 志望動機
- なぜこの都道府県警を志望したか
- スポーツ歴
- アルバイト歴
- 学生時代に励んだこと(サークル活動や生徒会活動)
- 時事問題
- 自己アピール
- 尊敬する人物
- 警察官としての目標
- 警察内部の犯罪について
- 不合格になったらどうするか
- 民間企業との併願状況
- 面接会場までの道のり
が多いと言われています。
最近よくある『意識高い系企業の突拍子もない質問』はほとんどなく、一般的でありながらも誤魔化しの利かない質問ばかり。
大切なのは嘘をつかず、あなたの人物像を評価してもらうこと。あとはどのパターンの質問が来ても臆することなく対応できるよう、実際に先生や友人を相手にシミュレーションを重ねてください。
一発合格を目指すために
警察官採用試験の合格率は、例年ほぼ同じ水準をキープしています。年度による採用枠の違いはありますが、難易度は毎年変わらないので基礎をしっかり身につけて臨みましょう。
特に基準となる筆記試験で、いかに簡単な問題で取りこぼさず点数を重ねられるかがカギとなります。過去問は複数のパターンをこなすのがポイントです。
ただ問題数が多いため、独学で全てをカバーするのは労力が必要。面接対策をやる意味でも、公務員講座や通信講座で集中的に勉強するのもおススメの勉強法です。
警察官は合格までの道のりは大変ですが、なってしまえば一生ものの安定性もあります。合格までの自己投資として割り切ってしまえば、確実な合格が見えてきますよ!
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