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警察官採用試験の内容は?
警察官になるためには基礎的な学力はもちろんのこと、事件・事故に立ち向かう体力や正義感、状況判断力が必要になります。
そのため警察官採用試験は1次試験・2次試験で行われる内容はほぼ全国的に共通しています。
では実際にどのような試験内容が行われるのでしょうか?当ページでは『各都道府県採用の警察官』採用試験で行われる試験の内容や科目をまとめました。
【目次】
筆記試験の試験科目
教養試験
全国的にほぼ共通して、五肢択一式の筆記試験が行われます。例えば警視庁の場合は、50題・2時間で出題されます。
試験科目(例:警視庁)
知能分野 |
文章理解、判断推理、数的処理、資料解釈、図形判断 |
---|---|
知識分野 |
人文科学、社会科学、自然科学、一般科目(国語・英語・数学) |
出題されるレベルは『国家公務員』や『地方公務員上級』よりも易しめと言われています。ただし問題数が多いのと、文章をよく読まないと回答できない問題が多いので基礎をおろそかにしないことが求められます。
出題数
知能分野では『文章理解』や『判断推理』が各8問前後、『数的処理』が5問前後。知識分野では政治・経済・社会学が8〜10問程度出題されているようです。
年度により変わりますが、出題数の多い部分は重点的に学習しましょう。特に判断推理や数的処理は公務員試験独特の問題ですから、事前の対策を十分に行ってください。
論文試験・作文試験
主にA区分(大卒程度)は論文試験、B区分(短大卒・高卒程度)は作文試験という形式が取られます。どちらも記述式であることは同じですが、出題されるテーマが若干違います。
論文試験の出題例
- あなたが考える警察の役割と警察官像、それを実現するためにどうするか
- 警察官にふさわしい人物像と、それに近づくためにやるべきこと
- 地域の治安情勢について普段感じること、安全・安心のため取り組むべきこと
- 警察官として与えられた役割が想像以上の厳しさだったらどう行動するか
作文試験の出題例
- あなたが考える警察官に必要な心構えとは、またその理由
- あなたを成長させてくれた出来事を挙げ、それを今後どう生かしていくか
- 警察官の仕事や生活の厳しさとは、またそれに対しどう行動するか
- 警察官を志望した理由、また警察官になるために努力していること
論文・作文試験に正解はありませんが、あなたの課題に対する思考力や文章構成力、表現力、また警察官としての資質や心構え、犯罪や治安に対する意識が問われます。
時間は各都道府県により違いますが、1〜2時間の制限時間で800〜1200文字が目安となっているようです。特に文字数不足は内容にかかわらず一発アウトになることも。普段から文章を書くことに慣れておきましょう。
体力試験・体力検査の試験科目
体力検査では、職務執行上必要となる体力の有無を試されます。『100m走を〇〇秒以内』や『重量挙げ〇〇kg以上』のような筋力特化の試験ではなく、基礎体力を測られるものが多いです。
主な体力試験の種類(例:福岡県警採用試験)
腕立て伏せ
男性なら30回、女性なら15回が基準となります。
上体起こし(腹筋)
30秒で男性なら25回以上、女性なら15回以上が基準となります。
長座体前屈
男性・女性ともに45cm以上が基準となります。
立ち幅跳び
男性なら225cm以上、女性なら165cm以上が基準となります。
握力
左右平均で男性なら45kg以上、女性なら25kg以上が基準となります。
反復横跳び
20秒で男性なら50回以上、女性なら40回以上が基準となります。
20mシャトルラン
男性なら65回以上、女性なら35回以上が基準となります。
参照:福岡県警採用案内
このほか、地域によって1500m走や垂直飛び等を行うところもあるようです。体力に自信のない人にとってはややハードルが高く感じられるかもしれません。
体力試験はあくまでも普通程度の体力があるかを測る試験です。著しく劣らなければ総合判定で合格となる場合もあるようです。とはいえ普段から体力作りのトレーニングはやっておくべきでしょう。
面接試験・人物評価
面接試験では警察官としての資質、あなたの人物像そのものが試されます。多くの場合2次試験で行われますが、地域によっては1次試験・2次試験ともに面接を実施する場合もあります。
パターンとしてはディベート方式の集団面接と、最終的な人物判断が下される個人面接の2通りがあります。面接では受け答えはもちろん態度や立ち振る舞い、やる気の有無も見られます。
面接でよくされる質問は?
警察官採用試験でよく聞かれる内容は、
- 志望動機
- なぜこの都道府県警を志望したか
- スポーツ歴
- アルバイト歴
- ボランティア活動歴
- 学生時代に励んだこと(サークル活動や生徒会活動)
- 時事問題
- 自分の長所・短所
- 自己アピール
- 尊敬する人物
- 警察官としての目標
- どの部署で働きたいか
- 警察官に必要なこと・心構え
- 警察内部の犯罪について
- 不合格になったらどうするか
- 民間企業との併願状況
- 面接会場までの道のり
が多いと言われています。奇をてらった質問はなく、一般的な内容がほとんど。(面接会場までの道のりは、実際に交番勤務となった際に道を尋ねられた時の対応を見ているそうです)
とはいえ面接での評価で、これまでの筆記・体力試験の結果が覆ることもあります。どのパターンの質問が来ても臆することなく対応できるよう、実際に先生や友人を相手にシミュレーションを重ねてください。
また当然のことながら服装はスーツが好ましいです。メラビアンの法則では『人の第一印象は見た目5割・話し方4割』とも言われています。高校生なら正しい制服の着こなしをして、清潔な髪形で面接を受けましょう。
そのほかの試験項目・選定基準
身体検査
警察官としての職務執行上、支障のある疾患が無いかどうかを確認するための検査です。
例:警視庁の身体検査
第1次身体検査 |
身長測定、体重測定 |
---|---|
第2次身体検査 |
視力検査、色覚検査、聴力検査、運動機能検査、医師の診察、レントゲン検査、血液検査(貧血検査・肝機能検査・血中脂質等検査・血糖検査)、尿検査 |
他の試験をパスできても、身体検査で警察官としての任務遂行が難しいと判断された場合は不合格となる場合があります。
適性検査
警察官採用試験で行われる適性検査は『性格検査』が多いと言われています。
性格検査の一例
クレペリン検査
1桁の数字の足し算を繰り返し、1分経ったら次の列に移動…を繰り返す検査です。前半・後半15分、途中休憩5分とするところが多いです。
YG検査
質問に対し直感で『YES・NO・どちらでもない』から選択して答える検査です。回答から統計を取った性格的特徴を割り出します。
適性検査については、大掛かりな対策は必要ありません。やりすぎると回答が不自然になるので、シミュレーションとして1回やっておく程度で良いでしょう。
資格による加点
それぞれの試験項目以外に、柔道や剣道・語学・情報処理など特定の分野で優れた級位や段位を持っていると1次試験の点数に加点される自治体があります。
- 柔道(講道館柔道初段以上)
- 剣道(全日本剣道連盟初段以上)
- 語学(英語、中国語、韓国語、ロシア語、その他)
- 日商簿記検定(3級以上)
- 情報処理(ITパスポート、基本情報技術者)
- スポーツ全国大会の出場歴
など
申請の際には『取得済みである証明』が必要になります。また都道府県により評価の対象となる資格は異なりますので、必ず採用案内を確認してください。
まずは筆記試験をパスしよう
数々の試験項目がある警察官採用試験ですが、最初の入り口となるのはやはり基礎学力、筆記試験です。ここを通過しないと先に進めませんので、まずは筆記試験の対策から始めるべきでしょう。
ポイントは
の3つです。特に教養試験は問題数が多いので、取りこぼしが無いよう苦手を作らない学習を進めましょう。特に判断推理や数的処理など公務員試験独特の問題はキッチリ対応したいところです。
独学に限界を感じたら公務員試験対策のスクールを利用したり、過去問の充実した通信講座を利用するのもおすすめ。集中できる環境で勉強すれば一発合格も見えてきます!
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